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柳谷村誌

第一節 民謡

 昔の民謡には、ふるさとのこの土とともに生きた、先人達の生活や感情が唄われていて、素朴であるが真実があふれている。特に我が村だけのものはないが、あらゆる日常生活や、山仕事、田畑の仕事には唄がついていて、これが唄い伝えられてきた。しかしながら、永い歳月の間には、これらの唄も、生活環境の変化に伴って、いつの間にか人人から忘却されんとしている。昔を物語るこの唄は、村の歴史を示す史料であり、先人の遺産として、いつまでも後世に残したいものである。
 ここに、仕事の唄・祝祭り唄・わらべ唄・踊り唄・万才小唄などについて、我が村で昔からよく唄われてきたような歌詞を拾って掲げてみる。