データベース『えひめの記憶』
柳谷村誌
一 天然記念物
(一) 大宮八幡神社の大杉(昭和五八年三月一四日指定)
所在地 柳谷村大字中津西村
所有者 大宮八幡神社
根回り 一七・〇メートル
目通り ・六・三メートル
樹 高 三〇・〇メートル
樹 齢 七〇〇年(推定)
神社の境内、社殿の前にあって、樹齢七〇〇年と推定される老
杉である。かつては、地上一メートルの所から、二大支幹になっ
て、樹高四ニメートルに及ぶ巨大なものであったが、昭和一八年、
神社の火災によって、一本が焼け現在は一本立ちとなっているが、
樹勢やや衰退の傾向がある。
この杉は、仁平年間、朝臣頼政の家臣、井野早太が植えたとい
われる伝説がある(第六章、伝説参照)。
(二) 大宮八幡神社のモミの木(昭和五八年三月一四日指定)
所在地 柳谷村大字中津西村
所有者 大宮八幡神社
根回り 四・二〇メートル
目通り 三・五五メートル
樹 高 三五・〇メートル
樹 齢 三〇〇年(推定)
大宮八幡神社の境内木として、真道ぐ伸びて樹勢も旺盛であり
モミの木では珍しいものである。
(三) 大宮八幡神社のトチの木(昭和五八年三月一四日指定)
所在地 柳谷村大字中津西村
所有者 大宮八幡神社
根回り 五・八メートル
目通り 三・七メートル
樹 高 二五・〇メートル
樹 齢 三〇〇年(推定)
大宮八幡神社の境内木であり、木全体は斜めに伸びていて、地
上一メートルの所から支幹が出ており大支幹の方が、目通り三・
七メートルである。
(四) 中津御所のサンゴジュ(昭和五八年三月一四日指定)
所在地 柳谷村大字中津窪田
所有者 鈴木トク
根回り 一・六五メートル
目通り 一・四五メートル
樹 高 五・〇メートル
樹 齢 二五〇年(推定)
地上一・六メートルの所で三本に分岐していて、樹勢は旺盛で
ある。
(五) 西村大師堂のシダレザクラ(昭和五八年三月一四日指定)
所在地 柳谷村大字中津西村 所有者 大西富繁
根回り 二・〇メートル
目通り 一・八メートル
樹 高 九・〇メートル
樹 齢 二〇〇年(推定)
地上二メートルで三分岐している。樹勢はやや衰えているが、
毎年美しい花をつけている。
(六) 岩川六社神社のツバキ(昭和五八年三月一四日指定)
所在地 柳谷村大字中津岩川 六社神社境内
所有者 六社神社
根回り 一・四五メートル
目通し 一・三二メートル
樹 高 一〇・〇メートル
樹 齢 二〇〇年(推定)
直径一メートルに及ぶツバキはきわめてまれで、真直ぐに伸び
傘状を呈している。樹勢もきわめて旺盛である。
(七) 鉢のアカガシ(昭和五八年三月一四日指定)
所在地 柳谷村大字柳井川鉢 九社神社境内
所有者 九社神社
根回り 四・〇メートル
目通り 三・八メートル
樹 高 二〇メートル
樹 齢 五〇〇年(推定)
境内に三株あり、同じ大きさのものが三株揃っているのは県下
でも珍らしい。二株は樹勢が旺盛であるが一株は、衰退している。
(八) 鉢のシイノキ(昭和五八年三月一四日指定)
所在地 柳谷村大字柳井川鉢 九社神社境内
所有者 九社神社
根回り 六・八メートル
目通り 五・ニメートル
樹 高 一七メートル
樹 齢 五〇〇年(推定)
落雷で一枝が折れ、幹の三分の一が枯れているが、樹勢は旺盛
である。シイノキとしては県下でも珍らしい巨樹であり、その附
近に、シイノキの小群落も見られる。
(九) 鉢のヒメコマツ(昭和五八年三月一四日指定)
所在地 柳谷村大字柳井川鉢 九社神社境内
所有者 九社神社
根回り 三・七メートル
目通り 二・七メートル
樹 高 二三メートル
樹 齢 二五〇年(推定)
植栽したものと見られるが、ヒメコマツ(五葉松)としては大
きいものである。樹勢は旺盛。
(10) 郷角のエドヒガンザクラ(昭和五八年三月一四日指定)
所在地 柳谷村大字西谷郷角
所有者 丸山芳一
根回り 四・〇メートル
目通り 三・三七メートル
樹 高 一八・〇メートル
樹 齢 四〇〇年(推定)
樹勢は衰退しているが、毎年花を咲かせている。サクラでこの
ように古いのは珍らしい。
根元は空洞になっていて、地蔵様が祀られており、七人塚の一
つと伝えられている。
(11) 本谷の乳イチョウ(昭和五八年三月一四日指定)
所在地 柳谷村大字西谷本谷
所有者 渡部理一
根回り 四・〇メートル
目通り 三・四二メートル
樹 高 一八メートル
樹 齢 二五〇年(推定)
地上七メートルから幹が分岐し、よく繁茂して枝張りも見事で
ある。樹間から垂下している柱状瘤を乳と呼んで、この木に願を
かけると乳がもらえると伝えられ「乳イチョウ」と呼ばれている。
樹勢は非常に旺盛である。
(12) 奈良藪のトチの木(昭和五八年三月一四日指定)
所在地 柳谷村大字柳井川奈良藪
所有者 小栗数男
根回り 六・二メートル
目通り 四・五メートル
樹 高 二五メートル
樹 齢 五〇〇年(推定)
地上一〇メートルで六分岐して、傘状を呈している。トチノキ
としては大きいものである。根元には山の神が祀られ、神木とし
て崇拝されている。
(13) 古味大師堂の大杉(昭和五八年三月一四日指定)
所在地 柳谷村大字西谷古味
所有者 森岡英男
根回り 六・〇メートル
目通り 五・一メートル
樹 高 三八メートル
樹 齢 六〇〇年(推定)
枝張りは広く各方向へ、五~八メートルに及び形態は壮大であ
り、樹勢は旺盛である。
(14) 早虎神社鎮守の森(昭和五八年三月一四日指定)
所在地 柳谷村大字柳井川
所有者 早虎神社
根回り 五・五メートル
目通り 四・八メートル
樹 高 三〇メートル
樹 齢 五〇〇年(推定)
早虎神社の境内木として、樹齢五〇〇年のスギを頭に、スギ二
六本、ヒノキ一本の計二七本がある。
落雷により四本のスギが破損しているが、その他のものは樹勢
旺盛である。なおこの鎮守の森のスギの木がなぜ植えられたのか、
この木にまつわる伝説がある(第六章 伝説参照)。