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伊予市

岡部仁左衛門(1883~1960)

 花かつお製造創始者。伊予郡尾崎村(現、伊予市)出身。14歳で父親に家業を任され、農作業の合間に焼酎の行商を始め、早朝から犬寄峠(いぬよせとうげ:伊予市大平~中山の間の峠)を越えて得意先を回り、苦しい家計を助けた。23歳のとき家業を弟に譲り、郡中村米湊(現、伊予市)で海産物商を営んでいたが、行商先の名古屋で削り節を見つけ地元に導入することを思いつく。名古屋から手動式の削り機を購入して改良を加え、当時は地元で獲れるカタクチイワシ・ウルメイワシなどを原料として削り節の製造をはじめ、これを「ヤマニの花かつお」として全国に売り出した。現在、伊予市の花かつおは、全国一の生産量を誇っている。
 地場産業の進展に大きく貢献する一方、大正7(1918)年から27年間、郡中村・郡中町(現、伊予市)の議員として、昭和21(1946)年から郡中町長として町政を担った。また、地元商工会会長を三期務めるなど、産業振興に尽力した。(『愛媛人物博物館~人物博物館展示の愛媛の偉人たち~』より)

①黒住教郡中中教会と銅像

①黒住教郡中中教会と銅像

伊予市灘町(黒住教郡中中教会所前)

②岡部仁左衛門銅像

②岡部仁左衛門銅像

伊予市灘町(黒住教郡中中教会所前)