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伊予市誌

三、稲作と金属器・弥生土器時代の伊予

 紀元前四世紀、即ち約二、三〇〇~二、四〇〇年前になると、中国大陸の長江流域や朝鮮半島を経由して、稲作技術と金属器が西日本に伝播し、社会が大きく変革する。それとともに日常的に使用していた縄文土器に代わって、新しい赤褐色の簡素な企画性のある弥生土器が使用されるようになった。それが三世紀後半まで継続して使用される。そのため、弥生土器の使用された時代を、土器の名をとって弥生時代と呼んでいる。最近では稲作の開始が弥生時代の始まりであるとする考えも出ている。弥生土器の最も古いものを約二、四〇〇年前として、以下説明したい。
 弥生時代は紀元前四世紀から約六〇〇年間続いており、縄文時代に比べると非常に短い期間であり、考古学ではこれを前期、中期、後期と区分している。最近は後期の後に晩期を設定する考えもある。