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中山町誌

二、 中山町のホタル

 中山町内で、ホタルがよく観察できるのは、中山川の豊岡から平村にかけてと、上流の佐礼谷地区や、中山川の支流である壬生川、柿谷川などと、支流の栗田川の下谷から馬木付近一帯と、藤の郷川の横平から永木にかけてである。
 町内で見られるホタル科の昆虫は、ゲンジボタル、へイケボタル、オオオバボタル、オバボタル、オオマドボタルなどが知られているが、オバボタル、オオマドボタルは昼間活動するホタルで成虫は発光しない。夕暮れから川面で活動し、光を放って飛び交うホタルは、主にゲンジボタル、ヘイケボタル、オオオバボタルである。
 ゲンジボタルは雄体長一三ミリメートル前後、雌体長一七ミリメートル前後と大型で、五月中旬から七月中旬にかけて出現し、六月上旬ごろ活動が最も盛んとなる。
 ヘイケボタルは雄体長七ミリメートル前後、雌体長九ミリメートル前後と小型である。六月から九月にかけて、比較的標高の低い地域の水田で見られる。六月下旬から七月上旬にかけて活動が最も盛んとなる。
 オオオバボタルは雄体長一一ミリメートル前後、雌体長一三ミリメートル前後で、六月から七月にかけて、中山町では比較的標高の低い場所に出現する。

図5-3 ホタルの分布図

図5-3 ホタルの分布図