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美川村二十年誌

二、検診と検査

 全般的に乳幼児と結核レントゲン検診の受診率が高く、乳幼児については一〇〇%近い成績で、その関心の高さがうかがわれる。特に婦人集団検診(子宮ガン)の結果、四六、七年に各一名の早期ガンが発見され、早々に手術の結果は二名とも良好で元気に生活している。
 本村では三歳児が他町村に比較して身長・体重ともに劣るので、四四年より年二回、二歳児検診を尖施している。これは県下でもあまり例がなく、好成績を収めて順次三歳児の体位も向上している。
 寄生虫検査は全住民対象の蛔虫・横川吸虫と、保育園・小・中学生を対象とした「ぎょう虫検査」を実施しているが、保有卵者も減少しており、農業形態の改善により、し尿等の使用がなくなったことが大きな原因と思われる。特筆すべきことは、鮎を中心とした川魚に寄生する横川吸虫(保有者)が、面河川の沿線で川狩をする人々の中に多いことである。
 結核対策推進優良村として全国表彰
 昭和四九年四月に美川村は結核の健康診断・予防接種・患者管理(事後指導)等の事業実績が認められ、第一八回結核対策推進優良市町村として、財団法人日本結核予防会(雍仁親王妃勲一等勢津子総裁=秩父宮妃殿下)より全国表彰を受けた。
 表彰式には、新谷村長が出席し秩父宮妃殿下より直接表彰状が手渡された。そのあと被表彰市町村代表者は総裁招待の午さん会に案内されると共に、午後は皇居の特別拝観が許され皇后陛下の拝謁を受けた。
 これは新谷村長の「健康で幸福な村づくり」を目標とした保健衛生行政に対する深い理解と、担当職員の熱意と努力、そして部落長・組長はじめ関係者一同の協力の賜である。
 今後はさらに健康手帳を作成して個人個人の健康状態を常に把握しておくことなど、よりきめのこまかい保健衛生行政の推進に一段の努力をつづけたい。